2012年12月25日火曜日

さよなら2012年、こんにちは2013年。

皆さん、こんなことってありますか。

最後に書かれたブログが今年の始まり。
そして、今年最後になるであろうブログが今年の終わりになろうとは。

最後のブログ内容に絡めて言えば、私は未だダイエットは続行中。しかし、不愉快なことを言い始めるWii君とは少し疎遠になっています。代わりに、今は大昔に買ったステップとダンベルが大活躍です。でも、1分くらいしかステップを踏まないので、なんの役にも立っていません。

そろそろ、レッグマジックサークルをポチッとしてしまいそうです。

ダイエットに始まった2012年は、今に至るまでにいろんなことがありました。ひとつひとつ挙げててみても、全てが意味のある、私の人生にとって影響のあるものばかりです。その中の一つ。

私、ウクレレ、始めました。

ピアノはピアノさえあればなんとでもなる楽器なのですが、持ち運びはたいへん難儀します。ウクレレはその点、ポータブルな楽器として音楽療法で重宝しそうです。私の生徒さんの薦めもあって、ウクレレの先生に自宅に来てもらってレッスンを受けています。

目標は一曲くらいは弾き語りができること。
だってライブ中、「では、わたくしから一曲、弾き語りを皆さんに聞いていただきます」と宣言し、ピアノを演奏するのだろうと思わせておいて、おもむろにウクレレが出てきたら、皆さん、すごく楽しいんじゃないかな、と思って。

ところが、この目標はうっすらとではありますが、3回目のレッスンであっさりとクリアされることとなります。

私 「先生、私、Moon Riverあたり、弾き語ってみたいです」

先生 「いいですね。やってみましょう」(先生はものすごく優しい)

キーはG。ピアノで演奏するなら簡単なコードばかりだ。しかし。
私の爪は、鬼太郎のお友達、猫娘ばりの爪の長さ。コードを抑えようにも弦が爪で滑ってまったく押さえることができない。以前、先生には(もちろん)「その爪ではちょっと…」と言われたのだが、私はその言葉にかぶせるようにして「なんとかします」と言い放ち、その場を収めた。

次のレッスンまでに、私は爪を短くはせず、爪の先をラウンドからスクエアに変えた。つまり、まんまるから平らな爪先にネイルを仕上げたのだ。

先生 「そういうアプローチをする生徒さんは今までいなかったです」

あはははー!!じゃあ、私がこれでうまくいったら、爪の長い生徒さんに爪先を四角く仕上げればいいって言えばいいですよ!

Moon Riverはギターやウクレレのような弦の響きに良く合う曲だと思う。あの三拍子の素敵な曲を、弦をつま弾きながら歌ってみたい!

先生 「まず、G6を押さえましょう。この弦とこの弦…と…」

爪先をスクエアにしたことで、器用に私の長い爪が弦を捉えることに成功。しかし、問題は山積みだ。

先生 「E7を押さえましょう。この弦とこの弦…あ、指は薬指、中指…あ、おぬきさん、違います。その指はこっちに…あ…!」

悲しいかな。爪は幅がないので爪と弦が並行になってしまうとまったく弦を押さえることができない。当然か。気がつけば、私の手首が不思議な角度でネックを押さえている。まずい。これでは「いいかげんに爪を切ったらいいのでは」と指摘されてしまう。ダメ。そんな簡単なこと、私はしないの。自分へのハードルを上げてこその挑戦なのよ!

私はおもむろにピアノへ向かい。E7を押さえる。

私「つまり先生、ソの♯とミの音が響いていればいいのではないですか。E7っぽい成分さえあればE7の音になるのでは」

やってみる私。(ポロン…)

私 「イケる!!!」

先生 「おぬきさん、それだと一弦しか押さえないことなりまs…」

私 「イケるイケるーーー!!!」

先生 「…そうですね、イケますね…」(先生はとっても優しい)

こんな調子で爪のせいで押さえられないコードはどんどん簡略化し、主要成分だけを押さえていくと、あら不思議、簡単にMoon Riverが演奏出来ちゃった!!

私 「出来た!!!」

先生 「斬新なアイディアで、目から鱗が落ちました。おぬきさん、初心者向けに教則本が書けますよ(笑)」

どこまでも優しい先生だ。

調子に乗った私は、先生の前で、つっかえつっかえではあるものの、超簡略化コードのMoon Riverを弾き語りした。聞き終わった先生は、うつろな目で

先生 「ものすごーく裏寂しいMoon Riverの完成ですね…」

と呟いた。

確かに、国破れて山河あり、城春にして草青みたり…といった寂しさがある…。

2013年には、どこかでこの聞けば胸がツーンと痛くなるような切なさ満載のMoon Riverをどこかでお聞かせできるかもしれません。

その時は、ぜひ温かい目で見てあげて下さい。

来年も、人の優しさに支えられての日々が続きそうです。